地銀、4~6月期は純利益46%増 貸し倒れ費用抑制、先行きは慎重
地方銀行全99行の2021年4~6月期決算(単体)は、純利益合計で前年同期比46.1%増の3284億円となった。時事通信が4日までに集計した。取引先の貸し倒れに備えた与信費用が抑制されたのが主因。一方、新型コロナウイルス変異株の感染拡大で、融資先企業の経営は今後、「予断を許さない」(沖縄海邦銀行)と先行きに慎重な見方が広がっている。
増益は80行で、八十二銀行は純利益が2.6倍、山陰合同銀行は2.2倍となった。福島銀行など4行が前年同期の赤字から黒字に転換。一方、減益は足利銀行や福井銀行など14行。長崎銀行は4~6月期としては3年連続の赤字だった。
与信費用は79.2%減の134億円。実質無利子・無担保融資など政府や民間による資金繰り支援が奏功し、「倒産が少なかった」(百五銀行)ためだ。
ただ、先行きについては「返済が始まる中で近い将来、与信コストが発生してくる」(名古屋銀行)と警戒感が漂う。東和銀行の江原洋頭取は、「(コロナの影響が)見えづらい。保守的にみて通期(業績予想)は据え置いた」と語った。業種別の影響も違いが鮮明で、「電子部品などは過去にないほど好調だが、飲食や観光業は引き続き厳しい」(京都銀行)との声が聞かれた。
融資に伴う資金利益は、コロナ関連融資により貸出残高が伸びている影響などで、3.1%増の9448億円、本業のもうけを示す実質業務純益は、17.4%増の3831億円となった。一方、国債や株式などの有価証券関係損益は11.9%減少した。(2021/09/05-07:05)
Japan's Regional Banks Post 46 Pct Rise in Net Profits
Japan's 99 regional banks logged an aggregate net profit of 328.4 billion yen in April-June, up 46.1 pct from a year before, according to data compiled by Jiji Press.
The rise mainly reflected lower credit costs for possible loan defaults.
On the other hand, many banks are taking a cautious stance toward their borrowers' earnings outlooks amid the variant strain-fueled resurgence of novel coronavirus infection cases, with an official of Okinawa Kaiho Bank saying, "The situation does not allow optimism."
Of the 99 banks, 80 posted increases in profits, with Hachijuni Bank logging a 2.6-fold jump in its net profit, while San-in Godo Bank recorded a 2.2-fold increase.
Fukushima Bank and three other banks returned to the black after posting net losses in the previous April-June quarter.
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