パラスポーツ、広がる裾野 社内大会、意識に変化も
東京パラリンピックで熱戦が続く中、パラスポーツを楽しむ人が増えている。社内大会を開く企業や、障害のある人との混合チームで練習に励む学生もおり、共生社会への動きが加速する。
大手企業など約110社でつくる「オリンピック・パラリンピック等経済界協議会」は、2017年からボッチャの企業対抗戦を各地で開催。20年2月までに計23大会が開かれ、延べ1268団体から約8500人が参加した。「ボッチャ部をつくった社もある」(担当者)という人気ぶりだ。
社員に東京パラの銀メダリストがいる東京ガス(東京都港区)は、18年から2年連続でボッチャの社内大会を開き、数百人が参加するほどの盛り上がりを見せた。「職場の意思疎通が円滑になった」「障害者との距離が近づいた」と評判も良かったという。担当マネジャーの芳賀千恵さん(48)は、障害者や外国人、高齢者などさまざまな顧客がいる同社にとって、「多様性の理解は事業に役立つ」と話す。
立命館大大学院1年の阪西ララさん(23)は、大学の講義で体験したことをきっかけに車いすバスケットボールを始めた。競技歴は4年。障害者12人、健常者3人が所属する地元チームで週1回程度、練習に励む。
障害者と接する機会が増え、「この狭い道は通れるか、段差は大丈夫かなど、車いす利用者の視点で気になることが増えた」と阪西さんの意識も大きく変わったという。
新潟医療福祉大の佐近慎平准教授(身体教育学)は、パラスポーツの裾野拡大について「メディアで取り上げられ、新しいスポーツとして興味を持つ人が増えた」と指摘する。一方、順天堂大の渡正准教授(スポーツ社会学)は「やりたい人が挑戦できる機会や場所がまだ少ない。自治体などは、情報提供を強化する必要がある」と話している。(2021/09/02-07:48)
Para Sports Spreading beyond Disabled in Japan
As the Tokyo Paralympics heat up, the popularity of para sports are spreading beyond people with disabilities, becoming a bridge between the disabled and nondisabled.
The All Japan Business Committee, a business association for the Tokyo Olympics and Paralympics, held 23 intercompany boccia tournaments across Japan from 2017 to February 2020, bringing together some 8,500 participants from 1,268 companies and groups.
Boccia, a ball game similar to bowls, is also a favorite with Tokyo Gas Co. . Some of its employees participate in the Tokyo Paralympics, and one won a silver medal.
The company held in-house boccia competitions in 2018 and 2019, which proved popular with hundreds of entries.
Participants said the events helped make communication at workplaces more smooth and close the gap between disabled and nondisabled.
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