G7首脳、アフガン安全退避で緊密連携 タリバン、米軍撤収延期を拒否
【ロンドン時事】先進7カ国(G7)は24日、イスラム主義組織タリバンが実権を掌握したアフガニスタン情勢をめぐり、テレビを通じた緊急の首脳会議を開いた。終了後に首脳声明を発表し、外国人やアフガン人協力者の安全な国外退避に向け、緊密な連携を続ける方針を表明した。
声明はアフガンの状況に重大な懸念を表明。その上で、G7諸国の国民や、その活動を支援したアフガンの人々の退避の確保を「差し迫った優先事項」と位置付けた。
米英など関係国は、主に米軍が警備する首都カブールの国際空港から自国民や通訳など現地協力者らの退避を進めているが、出国を求める人は多数に上る。タリバンと合意した米軍の撤収期限である今月末までに全員が退避できるかどうか懸念が強まる中、期限の延長を求める声が上がっている。
米国が軍の撤収を延期するかどうかが焦点だが、タリバンのムジャヒド報道担当者は24日の記者会見で、延期を認めない考えを強調した。タリバン幹部は先に、英メディアに「(延期は)必要がないのに占領を引き延ばすことを意味する」とし、「結果を伴うことになるだろう」と警告している。
米国は14日以降、4万8000人以上を退避させ、英国はこの10日余りで約8500人を出国させた。日本も邦人や日本大使館などの現地スタッフを避難させるため23日、アフガンに自衛隊機を派遣した。
G7は首脳声明で、女性や女児、少数派の権利尊重、各勢力を取り込んだ包括的な政府の樹立を訴えたほか、「アフガンが二度とテロの安全な避難場所や他者へのテロ攻撃の源になってはならない」と強調。タリバンについて、テロの防止や人権尊重に責任を負っていると指摘した。(2021/08/25-01:16)
G-7 to Work Closely for Safe Evacuation from Afghanistan
Group of Seven leaders discussed Tuesday the situation in Afghanistan, now controlled by the Taliban, and agreed to "coordinate closely" for the safe evacuation of international citizens and Afghan partners from the unstable country.
In a joint statement adopted after their emergency online conference, the G-7 leaders expressed "grave concern" about the situation in Afghanistan.
"Our immediate priority is to ensure the safe evacuation of our citizens and those Afghans who have partnered with us and assisted our efforts over the past 20 years," the statement said.
The United States, Britain and other countries have been working to evacuate their citizens as well as interpreters and other local partners from the international airport in Kabul, capital of Afghanistan, which is guarded mainly by the U.S. military. But a great number of people are still waiting to get out of the country.
Amid growing worries about whether all such people can be evacuated before the Aug. 31 deadline for the withdrawal of U.S. forces from Afghanistan, set under an agreement with the Taliban, there are calls for an extension of the deadline.
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