トヨタやホンダ、工場停止　マレーシア封鎖、影響広がる

　新型コロナウイルスの感染拡大に伴うマレーシアのロックダウン（都市封鎖）を受け、進出している日系企業に影響が広がっている。トヨタ自動車やホンダなど自動車メーカーは１日から工場を停止。ソニーグループなど電機メーカーは在宅勤務で出勤を抑制し生産を続けるが、営業面での懸念も高まっている。
　トヨタ自動車とホンダ、ダイハツ工業の３社は現地工場の操業を全て停止した。トヨタとホンダは営業活動も原則停止し、最低限のアフターサービスの提供にとどめる。現地２工場で昨年度、計約２３万台を生産し有力拠点と位置付けるダイハツは、オンライン営業を継続する。
　電機メーカーは、出勤率６割を条件に稼働が認められている。テレビの基幹工場があるソニーグループは、５月２５日から４割の従業員が在宅勤務を行い、生産を続けている。ＡＶ（音響・映像）機器などを製造するシャープも同様に６割の人員で稼働を継続しており、「生産量に影響はない」とみている。
　一方、エアコンを生産するダイキン工業は営業面での懸念を示し、「影響を最小化できるよう努めたい」と指摘。レンズなどの工場があるキヤノンは部品などのサプライチェーン（供給網）への影響を精査している。現地企業と合弁でインターネット専業証券を展開する楽天証券は「冷静に影響を注視したい」とコメントした。
　日本貿易振興機構（ジェトロ）によると、現地に進出している日系企業は昨年３月時点で１５４４社。電子機器関連メーカーが最も多い。（2021/06/02-07:04）

Japanese automakers including Toyota Motor Corp. and Honda Motor Co. are suspending plant operations in Malaysia, which entered a coronavirus lockdown Tuesday.
   Sony Group Corp. and other Japanese electronics makers continue production in Malaysia while reducing workers present at their facilities through teleworking. But concerns are mounting over their operations.
   Toyota, Honda and Daihatsu Motor Co. began production halts at all their plants in Malaysia on Tuesday.
   Toyota and Honda are also suspending their sales activities there in principle, providing only minimum after-sale services.
   Meanwhile, Daihatsu, which built a total of 230,000 vehicles at two plants in Malaysia in the last fiscal year, continues its sales activities online.