菅原前経産相が議員辞職願　現金提供疑惑で引責―東京地検、略式起訴へ

　自民党の菅原一秀前経済産業相（５９）＝衆院東京９区＝は１日、議員辞職願を大島理森衆院議長宛てに提出した。自民党には離党届を出した。菅原氏が選挙区内の有権者に現金を提供した疑いが浮上。東京都議選の告示が２５日に迫る中、党内から責任を問う声が上がっていた。東京地検特捜部は近く菅原氏を公職選挙法違反の罪で略式起訴する見通しだ。
　菅原氏は菅義偉首相に近く、安倍政権時代の２０１９年９月、元法相河井克行被告（５８）＝自民離党、衆院議員辞職＝とともに官房長官だった菅首相の後押しで入閣した経緯がある。菅原氏の辞職は首相にとって痛手となりそうだ。
　議員辞職は近く衆院本会議で許可される見通し。自民党も党紀委員会で離党を了承する。衆院議員の任期満了が１０月２１日に迫っているため、公選法の規定により辞職に伴う補欠選挙は行われない。
　菅原氏は１日、政治活動の一部の公選法抵触を認め、「けじめとして議員を辞職する決意をした」とする談話を発表。党幹部には電話で「ご迷惑をお掛けします。申し訳ありません」と伝えた。
　公選法は政治家が自ら葬式に出席して香典を出すなどの場合を除き、選挙区内の有権者への寄付を禁じている。
　特捜部は昨年６月、菅原氏が秘書を通じ、選挙区内の延べ２７人に「枕花」や「香典」の名目で計約３０万円相当を寄付したと認定した上で、本人の謝罪などを考慮して起訴猶予処分とした。しかし、検察審査会が今年２月、起訴相当と議決したことを受け、再捜査に着手した。
　こうした中、菅原氏が選挙区内の町内会の行事などの際に「祝儀」や「会費」として１回当たり数千～１万円程度を提供していた疑いが浮上。特捜部は菅原氏から任意で事情聴取していた。（2021/06/01-20:11）

Former Japanese industry minister Isshu Sugawara of the ruling Liberal Democratic Party, facing bribery allegations, submitted his resignation as a House of Representatives member Tuesday.
   The move is expected to deal a fresh blow to Prime Minister Yoshihide Suga, already hit by falling public support amid the protracted novel coronavirus crisis.
   Sugawara's resignation was sent to Tadamori Oshima, speaker of the lower chamber of the Diet, Japan's parliament. Sugawara, 59, also applied to leave the LDP the same day.
   The Tokyo District Public Prosecutors Office's special investigation squad is probing his alleged distribution of cash to voters in his constituency in Tokyo.
   Sugawara had been urged by other LDP members to take responsibility for the matter before the June 25 start of the official campaign period for the Tokyo assembly election July 4.