ドローンテロ防止に全力　４０カ所で手荷物検査も―１０日、即位パレード・警視庁

　天皇陛下の即位を祝うパレード「祝賀御列の儀」が１０日、皇居周辺で行われる。警視庁は「即位礼正殿の儀」に続き警視総監をトップとする最高警備本部を設置し、全国の警察からの応援などを含め、最大約２万６０００人態勢で警備。新たな脅威となっているドローン（小型無人機）によるテロ防止に全力を挙げる。
　パレードは同日午後３時開始予定で、天皇、皇后両陛下がオープンカーに乗り、皇居・宮殿からお住まいの赤坂御所までの約４．６キロを約３０分かけて走行される。警視庁幹部は「沿道だけでなく、上空への対処が必要な難しい警備となる」と指摘する。
　警視庁はパレードの沿道に観覧用のブースを設け、４０カ所で入場者の手荷物検査を実施し、道路上には数メートルおきに警察官を配置する。車両突入テロへの対策として、周囲に大型の警察車両や専用の柵を置く。

　上空ではドローンを悪用したテロが懸念される。南米ベネズエラでは昨年８月、演説中の大統領の上空でドローンが爆発する事件が起きた。
　皇居など重要施設の上空は法律でドローンの飛行が禁止されており、警視庁は既にドローンの販売や操縦の講習を行う業者らに対し、不審な人物が来たら通報するよう要請している。
　パレード当日は、周辺に配置する多数の警察官による目視や検知器で不審なドローンを発見する。ジャミング（電波妨害）装置で運航不能にした上で、網をつり下げた大型ドローンや地上から網を飛ばす「ネットランチャー」で捕獲することなどを想定している。
　パレードは当初、即位礼正殿の儀が行われた１０月２２日に実施される予定だったが、台風１９号による被害の影響で延期された。警視庁幹部は「再び緊張感を持ち、万全の態勢で臨みたい」と話した。（2019/11/09-07:15）

Japanese police plan to deploy as many as 26,000 officers to guard a parade to celebrate Emperor Naruhito's enthronement in central Tokyo on Sunday.
   The "Shukuga-Onretsu-no-Gi" parade is scheduled to leave the Imperial Palace in Chiyoda Ward at 3 p.m. Sunday (6 a.m. GMT). A convertible carrying Emperor Naruhito and Empress Masako will travel some 4.6 kilometers to the Akasaka Imperial Residence in Minato Ward in a 30-minute ride.
   "We need to prepare for possible roadside and airborne attacks. It's going to be a tough task," said a senior official of Tokyo's Metropolitan Police Department.
   Spectator booths will be set up along the route of the parade, with 40 checkpoints to inspect baggage carried by those who enter the booths.
   Police officers will be deployed at intervals of several meters along the road. Large police vehicles and antiterror fences will be placed in the vicinity of the route to prevent vehicles from ramming the parade.