みずほ、障害防止へ人員再増強　危機管理専任も―組織対応甘さ認める・システム問題

　みずほフィナンシャルグループ（ＦＧ）の坂井辰史社長は５日夕、傘下のみずほ銀行で２月末から相次いで発生したシステム障害をめぐり、東京都内で記者会見した。再発防止のため、システム開発人員の再増強や危機管理の専任担当者を設置すると発表。一連のトラブルをめぐっては「（全容を）把握するのに時間を要した」と組織全体の危機対応の甘さを認めた。
　坂井社長は会見で「お客さまに大変なご迷惑、心配をお掛けし、心より深くおわびする」と改めて謝罪した。経営責任については「責任を取る覚悟は日々持っていないといけないという思いは変わっていない」と強調。延期している頭取人事などの実施時期に関しては「適切に判断する」と述べるにとどめた。トラブル発生時には現金自動預払機（ＡＴＭ）から通帳やキャッシュカードを原則返却する設定に変更した。
　今回は中間報告にとどまり、新設した第三者委員会の意見も踏まえ、最終的な再発防止策をまとめる。
　同社は、２月末にＡＴＭへキャッシュカードや預金通帳が取り込まれたまま、顧客が長時間放置された問題に関し、休日や夜間にカード・通帳取り込みが大量に発生する事態を想定した危機対応シナリオが不足していたと認定。坂井社長は、インターネット交流サイト（ＳＮＳ）の書き込み増加やコールセンターの問い合わせ急増があったものの、広範な影響が発生していることをすぐに把握できなかったと説明した。（2021/04/05-21:40）

Japan's Mizuho Financial Group Inc. on Monday promised to boost its system development division and crisis management system to prevent any further system glitch at Mizuho Bank.
   The bank also changed its settings related to automated teller machines so that ATMs will return cash cards and bankbooks to customers in principle in the event of a problem.
   Mizuho Bank had four system failures in about two weeks from late February. In the first one, thousands of cash cards and bankbooks were stuck inside ATMs, forcing customers to wait a long time until their cards and bankbooks were returned.
   The preventive measures were announced at a press conference by Tatsufumi Sakai, president of Mizuho Financial Group.
   "We deeply apologize for causing serious trouble and concern to our customers," Sakai said.