首脳会談へ調整加速=同盟・同志国連携を強化―日米外相
【ワシントン時事】岩屋毅外相は21日(日本時間22日)、ルビオ米国務長官とワシントンの国務省で会談した。石破茂首相とトランプ大統領との初の首脳会談の早期実現に向けた調整加速を確認。オーストラリア、インドも含めた4カ国の枠組み「クアッド」の外相会合も開き、第2次トランプ政権でも4カ国連携を継続することで一致した。
日米外相会談は約30分間行われ、日米同盟の抑止力・対処力強化に向けた協力を進めることで合意。日米豪印、日米韓、日米比といった同志国連携強化の重要性で一致した。国務省によると、ルビオ氏は会談で「地域の安全と繁栄の礎としての日米同盟に対する永続的な責務」を表明した。
両外相は中国や北朝鮮など東アジア情勢も協議し、「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた連携強化を申し合わせた。ウクライナ侵攻を続けるロシアへの中国による支援や、北朝鮮とロシアの安全保障上の連携といった懸念事項も議論した。
岩屋氏は日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収計画に関し、今後の日本企業による対米投資の拡大に向けて懸念や不安を払拭するよう米側に求めた。トランプ氏は買収計画への反対を明言している。
クアッド外相会合は約1時間開かれた。同盟国・同志国連携の重要性を確認し、第2次トランプ政権で初となる共同声明を発表。東・南シナ海で覇権主義的行動を繰り返す中国を念頭に、力による一方的な現状変更の試みへの強い反対や外相会合の定期的開催を確かめた。
一連の会談後、岩屋氏は記者団に「日米同盟を新たな高みに引き上げる、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて緊密に協力していこうということで一致をみた」と意義を強調。クアッドについても「外相会合をこのタイミングで開催できたことは、(4カ国連携の)重要性を示す上で画期的だ」と語った。
[時事通信社]
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