2025-01-22 18:49

「女性棋士」誕生ならず=西山女流、編入試験に不合格―将棋

 将棋の西山朋佳女流三冠(29)=白玲・女王・女流王将=の棋士編入試験5番勝負第5局が22日、大阪府高槻市で指され、西山女流三冠が柵木幹太四段(26)に敗れた。これで2勝3敗で不合格となり、将棋界初の「女性棋士」の誕生はならなかった。
 終局後、西山女流三冠は「苦しい将棋だった。いつも通り指して、(終盤)負けかなと感じた。それ以外のことはあまり考えていなかった」と語った。今後、再挑戦する意思については「いったん整理してから考えたい」と述べた。
 男女区別のない「棋士」と西山女流三冠らの「女流棋士」は別制度。棋士(四段)となるには、日本将棋連盟の養成機関「奨励会」の三段リーグを勝ち抜く必要があるが、この条件を突破した女性はこれまでいない。 
 西山女流三冠も奨励会退会後に女流棋士に転向して活躍。その一方、女流棋士枠で出場した棋戦で棋士を相手に規定の成績を挙げ、昨年7月、編入試験の受験資格を得た。
 女流棋士では、福間香奈女流五冠(32)=当時は里見姓=が2022年に同試験に挑戦したが、3連敗で不合格となった。福間女流五冠とタイトルを激しく争っている西山女流三冠は最終局まで戦い抜いたが、棋士の「壁」を破ることはかなわなかった。
[時事通信社]

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