ジョコビッチ、ベテランの意地=若手の「迷い」見抜く―全豪テニス

21日に行われた男子シングルス準々決勝で、世界ランキング7位の37歳、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)が同3位で21歳のカルロス・アルカラス(スペイン)を破り、ベテランの意地を見せた。次世代を担う強敵の心に「迷い」が生じたのを見抜いて粘り、セットカウント0―1から3セットを連取。男女を通じて歴代単独最多となる四大大会通算25度目の優勝まであと2勝に迫った。
試合前までの2人の対戦成績はジョコビッチの4勝3敗。共に200キロ超のサーブを放ち、パワーとコントロールはほぼ互角で、長いラリーに観客は大いに沸いた。「決勝戦のように感じた」というジョコビッチは、昨年のパリ五輪決勝に続いてアルカラスを下した。
第1セットは競り合いながらも、途中で膝のけがの手当てを受け、先取された。しかし、第2セットをラリーで粘って取り返すと、その後も相手を左右に揺さぶって、じわじわと追い詰めていく戦術が奏功。第3、第4セットも制し、日付をまたいで未明までかかった3時間37分に及ぶ激闘を制した。
ジョコビッチは記者会見で、第3セットの出だしが転機だったと説明。「相手が後ろに下がり、プレーに迷いが出てきたのが見えた。彼がミスをし始め、私は自由に動けるようになった」と振り返った。生涯グランドスラム(四大大会全制覇)達成が持ち越しとなったアルカラスは「向こうも苦しんでいたが、だんだん攻撃的になっていった」と肩を落とした。(メルボルン時事)
[時事通信社]

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