北朝鮮、米国の対応見極めか=韓国は関係構築遅れも―米新政権
【ソウル時事】北朝鮮は核・ミサイル開発を進める路線を維持しつつ、トランプ米政権の対応を見極めるとみられる。一方、韓国は頭越しの米朝対話を警戒する。尹錫悦大統領の「非常戒厳」宣布による内政の混乱が続いており、トランプ政権との関係構築の遅れは否めない状況だ。
北朝鮮は今月6日、2カ月ぶりにミサイルを発射。米新政権発足を間近に控えたタイミングに「トランプ政権へのメッセージ」(専門家)という見方も出ている。
金正恩朝鮮労働党総書記は昨年12月末に開かれた党の重要会議で「最強硬対米戦略」を示したとされる。ただ、トランプ政権の出方を探っているとみられ、戦略の具体的な内容は伝えられていない。
正恩氏は2018~19年にトランプ氏と3回会談しており、韓国政府は米朝の直接対話が行われる事態に神経をとがらせる。トランプ氏は20日、北朝鮮を「核保有国だ」と発言。これを受け、韓国統一省当局者は「韓米両国は北朝鮮の完全な非核化目標に対し、確固たる立場を堅持してきた」とくぎを刺した。
弾劾訴追された尹大統領の職務を代行する崔相穆経済副首相兼企画財政相は21日、トランプ氏と早期に電話会談を行う考えがあると表明した。しかし、代行体制では「チャンネル構築はたやすくない」(保守系有力紙・東亜日報)との指摘が出ている。
[時事通信社]
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