照ノ富士「自分にうそつかず」=復活支えた妻にも感謝
波乱に満ちた約14年間の現役生活を終えた照ノ富士が、引退会見の中で笑顔を見せた瞬間があった。悔いはなかったのかと問われ、「全くない。逆に言うとやり過ぎた」。どん底からはい上がり、多くの力士やファンに勇気を与えた横綱だからこそ、許される言葉だった。
平成生まれで初の大関として期待されたが、両膝のけがや内臓疾患などに苦しんで陥落。何度も引退を考える中で家族ら周囲の人たちに支えられ、「もう一回、やれることをやってみようと思った」と覚悟を決めた。序二段で復帰した2019年春場所の土俵は「相撲人生で一番、緊張した」としみじみ振り返る。
復活の道のりは、相手よりも自分自身との闘いだった。自らに言い聞かせ続けたのは「誰よりも努力して、自分にうそをつかず、自分に負けない」との思い。10年以上前に知り合った妻に対しても「少しでも自分がサボりたいと思った時に横で奮い立たせてくれた」と感謝の思いを口にした。
妥協のない稽古で照ノ富士を育て上げた師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「精神力は誰よりもある」とたたえた。「親方に褒めてもらいたい思いは常にあった」と明かした横綱にとって、これ以上ない、ねぎらいの言葉だった。
[時事通信社]
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