元理事長、うその稟議書作成指示=「他の建築士なら2倍」と主張―周到に還流計画か・東京女子医大背任
東京女子医大の新校舎建設を巡る背任事件で、元理事長岩本絹子容疑者(78)が1級建築士の男(68)への建築アドバイザー報酬の支出を理事会で承認させるため、当時部下だった側近の女(52)に指示し、うその稟議(りんぎ)書を作成させていたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。
側近は業者への見積もりを基に「他の建築士に建築アドバイザーを依頼した場合、2倍の報酬が必要」などとする稟議書を作成。警視庁捜査2課は、報酬を支払う業務の実態はなく、当初から資金の還流を念頭に岩本容疑者らが周到に準備をしていたとみて調べる。
捜査関係者などによると、岩本容疑者は理事会に先立つ2017年12月、執務室に側近を呼び出し、アドバイザー報酬として新校舎2棟の施工費の1%に当たる1億円超を同大から建築士に支払わせた上で、同報酬の3分の2を自らに還流させる計画を明かした。
その上で、「還流した金は、側近、別の大学関係者らで3等分する」と建築士に説明するよう指示。計画は18年1月、側近を通じて建築士に伝えられ、了承を得た。
岩本容疑者は同2月の理事会で、側近が作成したうその稟議書を示し、「建築士のこれまでの業務実績に照らして給与が低すぎる」などと熱弁。建築アドバイザー報酬を払うべきだと主張し、具体的な議論がなされないまま、理事会で承認された。
[時事通信社]
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