買収提案、5月にも判断=海外不振、決算は純利益65%減―セブン&アイ
セブン&アイ・ホールディングスの丸山好道常務は9日、カナダのコンビニエンスストア大手と自社創業家から受けている買収提案について「一つの目安として、5月の株主総会に向けて何が最善かを考えながら動いている」と述べ、同月にも判断する考えを示した。オンライン形式の決算説明会で述べた。判断時期に関してセブン&アイ側が明言するのは初めて。
セブン&アイは昨年7月、カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けた。これに対抗し、セブン&アイ創業家は経営陣による自社買収(MBO)を提案。同社は特別委員会で双方の内容を精査している。
丸山氏は判断基準について「どの選択をしたら企業価値、株主価値を一番高めることができるかだ」と指摘。買収提案以外に、自力で成長を目指す選択肢にも言及した。
同日発表した2024年3~11月期連結決算は、純利益が前年同期比65.1%減の636億円だった。本業のもうけを示す営業利益は23.1%減の3154億円。主力の米国市場でインフレが長期化して中低所得者層を中心に消費が低迷し、海外コンビニ事業が振るわなかった。
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