2025-01-08 14:59スポーツ

悔しさと自信、力に=稽古充実の豊昇龍、高みへ―大相撲

横綱審議委員による稽古総見で大の里(右)と相撲を取る豊昇龍=6日、東京・両国国技館(代表撮影)
横綱審議委員による稽古総見で大の里(右)と相撲を取る豊昇龍=6日、東京・両国国技館(代表撮影)

 煮えたぎるような気持ちを、持ち前の闘争心に変えて土俵に上がる決意だ。成績次第で横綱昇進の可能性が十分の豊昇龍。「先場所の悔しい思いをぶつけたい」と意気込む。
 昨年11月の九州場所は、千秋楽の相星決戦で琴桜に敗れた。支度部屋では声を荒らげて感情を爆発させた。あと一歩で大関昇進後の初優勝を逃した屈辱感は頭から離れない。
 一方で確かな自信もつかんだ。厳しく前に出る相撲を貫き、自己最多の13勝。投げ技に頼らない姿勢に八角理事長(元横綱北勝海)も高評価。「うれしかった。やればできると思った」
 6日の横綱審議委員による稽古総見では、大関同士の申し合いで力強い取り口を見せた。「稽古はうそをつかない」と言うのは、先場所でつかんだ確信。今場所に向けても、てっぽうやすり足を繰り返し、精力的に番数をこなして汗を流す。師匠の立浪親方(元小結旭豊)は「意識が違う。体も大きくなってきた」と充実ぶりに目を細める。
 元横綱朝青龍のおい。幼い頃は「横綱というより叔父さん」として、その背中を見上げていた。自身も今、番付の頂点を極めた叔父のすごみは、ひしひしと感じている。琴桜と同時に昇進となれば、1970年初場所後の玉の海と北の富士以来。ライバルへの雪辱を期する争いも発奮材料とし、さらなる高みを目指す。 
[時事通信社]

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