ウナギ稚魚、北海道で増加か=温暖化が影響―海洋機構など
海洋研究開発機構と東京大、北海道大の研究チームは7日、主に本州以南で育つシラスウナギ(ニホンウナギの稚魚)が近年、北海道の河川で増加したと推定されると発表した。南から流れる黒潮が、地球温暖化で北上したことが影響しているという。論文は同日付の海洋学関係の国際誌に掲載された。
シラスウナギの体長は5~6センチ。マリアナ諸島西方の海域で卵からふ化し、黒潮に乗って冬から春先ごろにかけて日本や台湾、中国沿岸の河口に到達する。
研究チームは2021年4~7月に北海道胆振地方の河川を調査し、シラスウナギを確認。黒潮や、千島列島に沿って南下する親潮の海流データなどを用いて日本近海のシラスウナギの動きをシミュレーションした。
その結果、23年までの10年間では、03年までの10年間と比べ、北海道の太平洋沿岸の河川に到達したシラスウナギが増加したとみられることが分かった。道内の胆振・日高地方で多くなった一方、四国や九州では減少していたという。
海洋機構の張育綾副主任研究員は「黒潮の北上により、シラスウナギが北に運ばれるようになった」と指摘。「道内で増加しているといっても数は多くない。研究結果がニホンウナギの長期的な資源確保につながれば」と話した。
[時事通信社]
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