「知ってともに核廃絶へ」=オンラインで被爆伝えるNPO法人―ノーベル平和賞の被団協と連携
ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が関わるオンラインミュージアムのアクセスが伸び悩んでいる。共催するNPO法人「ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会」の担当者は「多くの人に関心を持ってもらう入り口にしたい」とサイトを利用したイベントなどを検討している。
サイトは「NO MORE HIROSHIMA&NAGASAKI MUSEUM」。
被爆者が国連で開催した原爆展のパネルを用い、焼け野原となった広島と長崎の町並みや、直後の被爆者たちの生々しい被害の様子を説明。後遺症やその後の核廃絶に向けた運動も伝えている。本のページをめくるように読み進めることができ、英語にも対応。挿入された写真は100枚以上になる。
同会によると、これまでのアクセス数は計約4万5000件で、開設直後の昨年8月9日の3821件をピークに、1日150件程度で推移。日本被団協への平和賞授賞が発表された今年10月11日に2238件、授賞式翌日の今月11日に1360件を記録したが、すぐに落ち込んだ。
2011年に発足した同会は、被爆者の手記や証言、運動の記録など約1万8000点の資料を収集し、保存。資料のオンライン化を進め、今年8月には被爆体験記23冊をネット上に公開した。
同会担当者は「核兵器は人間と共存できない。それに対して被爆者がどのように闘ってきたのかを世界中の人に知ってもらい、核兵器廃絶のためにともに立ち上がってもらいたい」と訴えている。
サイトのURLはhttps://hiroshima―nagasaki―museum.org。
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