デジタル、地域貢献が鍵=国内生保に成長余地―清水・日生社長に聞く
日本生命保険の清水博社長は23日までにインタビューに応じ、今年度からの中期経営計画について「スタートの年としては多くの成果を上げることができた」と振り返った。計画では、2026年の顧客数目標を現状から約65万人増の1560万人に設定した。清水氏は、デジタルの活用と地域貢献活動による顧客との接点拡大が人口減少が続く国内市場での成長の鍵を握ると強調した。
清水氏は、現在力を入れる通信アプリ「LINE」を通じた保険提案など非対面での営業活動について「1日2~4人しか訪問できなかったのが、極端な話100人とコミュニケーションができる」と評価した。また、昨年度から自治体と取り組んでいるがん検診の受診勧奨など地域貢献活動でも「新しい顧客と出会い、ニーズを顕在化させて相当多くの契約が取れた人もいる」という。
清水氏は来年4月1日付で代表権のある会長に就き、後任には国内保険事業の統括責任者として実績がある朝日智司副社長が昇格する。清水氏はデジタルの活用と地域貢献について「対面(営業)とは違った新しい顧客との出会いがあり、間違いなくプラス」と指摘。一方で、成果が表れるのに5~10年は必要として「人口減少の中ではじっくり腰を据えた対応が大事だ」とも語った。
[時事通信社]
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