桑井さん、続く挑戦の道=リーグワン初の女性審判員―ラグビー
パリ五輪ラグビー7人制で主審を務めた桑井亜乃さん(35)の挑戦には、続きがある。21日開幕のリーグワンで担当審判員のメンバーに入り、栃木県足利市で22日に行われる3部の狭山―昭島で主審を務める。いずれも女性ではリーグ史上初。「うれしい。女性だから、男性だからという意識はなく、挑むことの大切さを知ってほしい」
北海道・帯広農高などで陸上の円盤投げ選手として活躍。中京大の授業でラグビーの楽しさを知り、卒業後に競技を始めた。7人制では2016年リオデジャネイロ五輪で日本女子初のトライも。パリ五輪では選手での出場経験を持つラグビー界初の五輪審判となり、「幸せ。戻ってこられてよかった」と笑った。
常々話す哲学がある。「私は目標がないと生きられない」。五輪後はどうするか。英国留学した際に男子の試合をさばく女性審判を目の当たりにし、別の機会で笛を吹くと胸が高鳴った記憶もある。「次はそこに挑みたい」。心は決まった。
埼玉や浦安の練習で審判修行に励むなど、男子15人制の経験はある。今季開幕前の練習試合では、最初こそ走る位置や距離に「もやもやした」が、すぐ修正。持久力テストも突破した。
今も「男子についていけるか」などの風潮が残ることに「悔しい」と感じる。だからこそ性の分け隔てなく、「女性レフェリーが普通に入れる道筋をつくりたい」と思う。
ゆくゆくは、日本女性初の男子ワールドカップ(W杯)主審など期待は大きい。日本舞踊の経験から、ゆっくり大きく手のひらを見せる動きは優雅。「テーマは変わらず『強く美しく』。ぶれずに一貫した判定を」。選手と一緒に、笑顔で試合を終える信念を貫く。
[時事通信社]
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