新庄監督と選手、関係強固に=両者をつなぐメッセージ―プロ野球・日本ハム
プロ野球パ・リーグで2年連続最下位から今季2位に躍進した日本ハム。若手の著しい成長がチームを押し上げたのはもちろんだが、監督と選手の関係が強固になったことも好成績の要因だった。両者をつないだのが、新庄剛志監督が用いる異色のコミュニケーション方法だ。
監督はインスタグラムのメッセージ機能を使い、2軍選手も含め幅広くやりとりする。目標を設定させたり、ハッパをかけたり。「僕のことも見てくれている」と意識させ、モチベーションを高めるためだ。
39歳の左腕、宮西は6月18日に今季初の1軍昇格。その前に監督からメッセージをもらった。「頑張らなくていい、楽しめ」。中継ぎとして通算800試合以上も登板してきたベテランにとっては新鮮だった。
言葉を自分なりにかみ砕いた宮西は野球観が変わった。これまでプレッシャーと闘っていたのが、目の前の打者との駆け引きを楽しむようになった。近年は手術も経験し、今春には引退も考えたが、今季は30試合登板で防御率2.10。復活を印象付けたシーズンを、「あの言葉が分岐点になった」と振り返る。
けがで開幕に出遅れた清宮は、2軍で調整中にメッセージを受け取った。1軍昇格後もやりとりすることがあり、「心を掌握されている感じがする」。伸び悩んでいた長距離砲にとって、胸に響く言葉が力になっていた。
一度も最下位を抜け出せず集客にも苦しんだ就任1年目から、状況は様変わりした。4年目の指揮を執る来季は「今年がまぐれじゃなかったことを証明したい」と新庄監督。まとめ上げたチームを率い、自信を持って目標に向かう。
[時事通信社]
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