世界2位シフィオンテク ドーピングで1か月の出場停止処分
【パリAFP=時事】テニスの不正監視団体ITIAは29日、女子世界ランク2位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)が禁止薬物の陽性反応を示し、1か月の出場停止処分を受け入れたと発表した。≪写真は女子テニスのイガ・シフィオンテク≫
シフィオンテクは世界1位だった今年8月に、競技外検査で狭心症の治療薬トリメタジジン(Trimetazidine)の陽性反応を示していた。
しかし、ITIAは「選手が時差ぼけと睡眠問題のために服用していたポーランドで製造および販売されている規制された非処方薬(メラトニン)の汚染」が原因であると受け入れ、「違反は意図的ではなく、選手の過失レベルは『重大な過失なし、または過失あり』の範囲の最低限度と見なされた」と述べた。
この処分を受け入れたシフィオンテクは、「私の人生で最悪の経験」だったと明かし、「過去2か月半、厳しいITIAの手続きに従って、無実が認められました」と述べた。
「私のキャリアで唯一の陽性ドーピングテストは、これまで聞いたこともない禁止物質の信じ難いほど低いレベルを示したことで、これまで懸命に取り組んできたことのすべてを疑問視させることになりました」「今すべてが丁寧に説明され、まっさらな状態で、私は最も好きなことに戻ることができます」
ITIAによると、シフィオンテクの陽性は「規定に従って」当初は公表されなかった。シフィオンテクは暫定の出場停止処分に対して所定の期限内に上訴していた。
シフィオンテクは9月22日から10月4日まで暫定出場停止となって3大会を欠場しており、これが制裁から引かれて残りの処分日数は8日となっている。
またシフィオンテクは、検査直後に行われたシンシナティ・オープンでの賞金も没収されている。
一方でシフィオンテクは、男子世界ランク1位のヤニック・シナー(イタリア)と似通った状況に置かれて世界反ドーピング機関(WADA)による異議申し立ての脅威にさらされている。シナーは3月のドーピング検査で禁止物質のクロステボール(clostebol)が2度検出された後、無実の裁定が下ったが、WADAの提訴の結果を待っている。
WADAの担当者は、シフィオンテクの件について「この決定を慎重に検討し、適切な場合にはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴する権利を留保する」と述べている。【翻訳編集AFPBBNews】
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