ラストレースで有終の美=佐藤優香、指導者で再出発―トライアスロン
トライアスロン女子で、2016年リオデジャネイロ五輪代表の佐藤優香(トーシンパートナーズ・NTT東日本・NTT西日本・チームケンズ)が、17日に東京・お台場海浜公園で行われた日本選手権を最後に現役から退いた。「多くの方に見守ってもらえて、これ以上の幸せはない」。32歳は晴れやかな表情で、競技人生に幕を下ろした。
千葉県佐倉市出身。10年の第1回ユース夏季五輪(シンガポール)で金メダルを獲得した。恵まれた体格で将来を嘱望され、東京五輪開催が決まった13年9月の国際オリンピック委員会(IOC)総会では、最終プレゼンテーションに登壇。リオ五輪では15位に入った。だがその後は体調面の問題もあり、東京五輪、今夏のパリ五輪とも代表入りを逃した。
今年9月の大会で後輩にも敗れて引退が頭をよぎった。ただそれ以上に、レース中に足がつった悔しさが残った。「練習を積み上げて、日本選手権の一本に懸ける」と覚悟を決めた。日本選手権前日に引退を発表して臨み、終盤の逆転で3位。「特別な舞台で表彰台に立てて、もうやり切れた」と有終の美を飾った。
今後は指導者に転身する。「トライアスロンが大好き」。愛する競技の発展のため、自らの経験を次世代につないでいく。
[時事通信社]
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