44歳ヒルが存在感=米国の左腕、日本封じる―野球プレミア12
野球の国際大会プレミア12で3位に入った米国代表で、44歳のリッチ・ヒル投手が存在感を示した。3試合に先発し、白星こそ付かなかったものの計10回3分の1を投げて1失点(自責点0)。21日に東京ドームで行われた日本との2次リーグでは、好調の侍ジャパン打線を4回1安打無失点に抑えた。
今季まで米大リーグで通算20シーズンプレーし、90勝74敗の成績を残している左腕。球速は140キロ程度しか出ないが、日本戦では110キロ台のカーブを交え、緩急を生かして好投した。基本姿勢は「ストライクを投げること。攻めること、攻撃的でいること」。打者14人から5三振を奪う一方で、与四死球はゼロ。この試合で2本塁打、7打点と活躍し勝利に貢献した小園(広島)も、ヒルの前には2打数無安打だった。
米国は救援陣が打ち込まれ1―9の完敗を喫した。ヒルは日本選手について「打者はファウルで粘ったり、バットに当てて前に飛ばしたりする能力がある」と印象を語った。また、22歳の高橋宏(中日)ら投手陣のレベルの高さを認め、「大リーグで投げられる能力がある投手がたくさんいた。高橋は直球をうまく使えるようになれば、サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を取る可能性だってある」と絶賛した。
現在所属チームがないヒルは、第一線で戦える実力がまだあることを示すとともに、日本の野球にも関心を持った様子。「まだ野球をやりたい。もちろん、また大リーグでプレーできればいいし、日本に来る可能性も排除しない」。現役続行への強い意欲を示した。
[時事通信社]
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