エースへの信頼、裏目に=戸郷、痛恨の3ラン―野球プレミア12
日本はエース格の戸郷への信頼が裏目に出た。五回に先制の一発に加え、3ランも浴びて試合の流れは台湾へ。一発勝負の決勝で足をすくわれた。
中5日での先発ながら、立ち上がりから飛ばした戸郷は五回につかまる。8番の林家正にソロ本塁打を浴びて先制点を献上。さらに1死から1番の陳晨威に右前打を許し、続く打者には四球で一、二塁のピンチを背負った。井端監督は「あそこは戸郷でいけるという判断。打たれたのは私の責任」。続投を選択し、今大会で当たっている3番の陳傑憲に右翼席へと運ばれた。
先発投手が一回から出力を上げる傾向にある国際大会では、スタミナの消耗も激しい。レギュラーシーズンでは一般的に100球が交代の目安とされるが、吉見投手コーチは「みんな70球を超えると一気に落ちる」と語っていた。戸郷は五回に陳晨威に打たれたあたりで、その球数には達していた。
前日、消化試合となった台湾との2次リーグ最終戦では、調子の上がらない早川を五回途中まで引っ張ったほか、3番手の北山に3イニングを投げさせるなど決勝に向けて中継ぎを温存していたはず。早めの継投が定石の短期決戦で、後手に回ったことが災いした。
[時事通信社]
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