2024-11-24 20:38スポーツ

岩田、悪条件を味方に=我慢比べ制した43歳―カシオ・ワールドゴルフ

18番でバンカーショットを放つ岩田寛=24日、高知・Kochi黒潮CC
18番でバンカーショットを放つ岩田寛=24日、高知・Kochi黒潮CC

 自身の優勝を伝え聞いたのは練習グリーン上。後続の2組はベテラン岩田を超せなかった。「プレーオフだと思っていた。優勝の瞬間は分からないから実感はない」。表情を崩さず、淡々と言った。
 前半は出入りが激しく「これは勝てないな」。諦めの気持ちもよぎったが、13番のティーイングエリアでスコアボードに目をやると、上位が伸び悩んでいた。切り替えて気合を入れ直す。そこからショットを次々とピンそばにつけて3バーディー。首位に躍り出た。
 「苦手」というコースで勝てた要因は、たった一言で「運」。今大会は初日の伸ばし合いから一転、後の3日間は強風と硬いグリーンが選手を苦しめた。経験豊富なベテランが我慢比べを追い風にした。
 今季は6月に日本ツアー選手権森ビルカップを制したが、9月からは予選落ちが続いた。「部屋から出たくもないし、誰とも話したくない」。そこから持ち直し、43歳にして初の年間複数回優勝を遂げた。賞金王の可能性を残す最終戦も、「僕のままでいく」。自然体を強調した。
[時事通信社]

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