24年度補正予算、13.9兆円=経済対策、事業規模は39兆円―22日閣議決定・政府
政府は22日、物価高対策や能登半島の地震・豪雨被害からの復旧・復興支援などを盛り込んだ新たな総合経済対策を閣議決定する。裏付けとなる2024年度補正予算案の一般会計の歳出規模は約13兆9000億円とする方向で調整。民間資金と合わせた事業規模は39兆円程度になる見通しだ。
補正予算、事業規模ともに昨年の経済対策を上回る。補正予算は「日本・地方経済の成長」に約5兆8000億円、「物価高の克服」に約3兆4000億円、災害対策など「国民の安心・安全の確保」に約4兆8000億円を投じる。特別会計や財政投融資などを含む財政支出は21兆9000億円規模となる見込みだ。
物価高対策では住民税非課税世帯に3万円を給付。子育て世帯には子ども1人当たり2万円を加算する。エネルギー価格高騰に対応し、来年1~3月の電気・ガス代を支援。今年12月末で終了予定だったガソリン補助金は減額しつつ年明け以降も継続する。店頭の目標価格は現在のレギュラーガソリン1リットル当たり175円程度から185円程度に引き上げていく。
経済成長に向け、半導体・人工知能(AI)関連に30年度までに補助金など約6兆円を投じ、民間融資への債務保証や出資など4兆円以上の金融支援も行う。地域資源を活用し、農林水産業や観光業などを高付加価値化する「新しい地方経済・生活環境創生交付金」も創設する。
自民、公明、国民民主の3党合意を踏まえ、「年収103万円の壁」を25年度税制改正で議論し引き上げるほか、ガソリン減税を「自動車関係諸税全体の見直しに向けて検討し、結論を得る」と明記する。
[時事通信社]
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