NZ先住民が大規模デモ=権利「骨抜き」法案に反対
【シドニー時事】ニュージーランド(NZ)の首都ウェリントンで19日、先住民マオリの権利を事実上「骨抜き」にする内容の法案に反対する大規模デモが行われた。警察によると、支援者を含め計4万2000人が参加。市街を行進して国会議事堂前に集まり、「法案を葬れ」と訴えた。
マオリはNZの総人口の2割近い約90万人に上る。1840年に英王室とマオリの首長らが締結したワイタンギ条約でマオリの権利が保障されてきた。しかし、保守連立政権の一角を占める少数政党ACT党の主導で、条約の解釈を見直す法案が今月提出され、審議入りした。
ACTは条約に基づく先住民優遇措置を「不公平」と主張。法案では、万人の権利と相反する場合にマオリの権利を制約できると定めた。これに対し、先住民政党のマオリ党は「マオリの存在と国の基盤に対する攻撃だ」と強く反発。14日の審議ではマオリ党議員が伝統舞踊の「ハカ」を議場で実演しながら廃案を求めた。
[時事通信社]
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