2024-11-16 20:36

衰えぬ突き押し=玉鷲、40歳の誕生日飾る―大相撲九州場所

 年齢を感じさせない力強い突き押しで拍手を浴びた。昭和以降6人目となる40代の幕内力士となった玉鷲。節目の誕生日を白星で飾って4勝目を挙げ、「自分にお祝い。つくづく長くやってよかった」と表情を崩した。
 翠富士の変化に動じず、強烈な右の喉輪で攻める。「落ち着いていた。よく動けていた」。そのまま力でねじ伏せるように、土俵に押し倒した。
 相撲未経験で入門してから20年以上。一本気に突き押しを貫き、不惑を迎えた。「人間なので迷うこともある」。年を重ね、理想の形で勝てないことも増えたが、「突き放して喉輪で押す。前の玉鷲のような相撲が取りたい」。信じる取り口で勝つ姿を見せたい思いが、衰えない気力を支える。
 同じモンゴル出身の先輩で、40歳まで幕内の土俵に立った元関脇旭天鵬の大島親方は、「体はパンパンに張っている。42歳までいけるんじゃないか」と評する。「三役に戻りたいし、もっと強くなりたい。楽しんで上を目指す」とは玉鷲。9月の秋場所で通算連続出場の記録も塗り替えた鉄人。その視線の先にゴールはまだ見えていない。
[時事通信社]

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