駆け込みでウクライナ支援強化=「トランプ時代」見据え―米政権
【ロンドン時事】来年1月のトランプ米政権発足を控え、バイデン政権がロシアの侵攻を受けるウクライナへの軍事支援を駆け込みで強化しようとしている。ブリンケン米国務長官は13日、ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部を訪れ、「トランプ時代」を見据えたウクライナ支援の在り方を巡り欧州の同盟国と協議した。
トランプ次期大統領は選挙戦で、ウクライナ侵攻について「就任前に停戦させる」などと主張。ロシアのプーチン大統領も「トランプ氏の発言は注目に値する」と評していた。
ブリンケン氏はルッテNATO事務総長との会談後、記者会見で「ウクライナが2025年に効果的に戦えるよう、資金や弾薬、動員兵力の確保に尽力する」と表明。バイデン大統領の残り任期中、できる限りの支援を行うと強調した。
一方で、ウクライナが「強い立場から和平交渉に臨めるようにする」とも語り、トランプ氏が戦争の早期終結に動く可能性を示唆。ウクライナがロシアとの交渉で、占領された領土の割譲などを強いられないよう努める意向を示した。
ブリンケン氏はこの日、ウクライナのシビハ外相ともブリュッセル市内で会談した。米メディアによると、シビハ氏は記者団に「次期大統領とそのチーム、および退陣する政権の双方」と対話していると述べ、最大の支援国である米国への配慮をにじませた。
[時事通信社]
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