強まる思いに早期容認=初の2桁勝利も後押しか―ロッテ佐々木
ロッテの佐々木は今年1月に将来的な米大リーグ挑戦への思いを公表。入団当初から米移籍について話し合ってきたと明かした松本球団本部長は、昨オフはキャンプ直前まで契約更改がずれ込むほど交渉を重ねて慰留した。しかし、プロ5年目を終えた今回はあっさりと認めたように映る。
佐々木は25歳未満で、大リーグの労使協定により契約金や年俸が制限され、球団に支払われる譲渡金も限られる。球団にとって利が少ない中でも、代理人や本人との複数回の話し合いを経て容認に至った。松本本部長は「本人は一日でも早く、若い時に行きたいという話だった。その思いが年々強くなって、去年、また今年もその思いが強くなったということ」と理由を説明した。
今季は右上肢のコンディション不良などで2度離脱したが、自己最多となる10勝(5敗)をマーク。松本本部長は初の2桁勝利は関係なく、「5年間の総合的な判断」としたものの、ある程度の結果を残したことで、佐々木の夢を後押しする球団の決断につながったのかもしれない。
佐々木は2年前に完全試合を達成したものの、過去にポスティングで移籍した選手に比べて継続的に活躍はしていない。過酷な大リーグでどこまで通用するのか。そして早期に送り出した球団の判断は適切だったのか。今後は議論を呼びそうだ。
[時事通信社]
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