仁科賞に下浦氏ら3氏=中性子や超伝導、スピン研究
仁科記念財団は7日、2024年度の仁科記念賞を東京大の下浦享名誉教授(67)と東北大金属材料研究所の青木大教授(52)、東京科学大理学院の村上修一教授(54)に授与すると発表した。同賞は故仁科芳雄博士の功績を記念し、物理学で優れた研究業績を上げた研究者に贈られる。
下浦氏は4個の中性子が原子核に似たような形で集まった「テトラニュートロン」が存在することを実験で示した。大質量の恒星が超新星爆発を起こした後に残る「中性子星」の構造解明に役立つとみられる。
青木氏はウラン化合物の実験で、これまで相反する現象と考えられてきた超伝導と強磁性が共存する例があることを発見した。
村上氏は電子のスピンと呼ばれる性質に注目して「スピンホール効果」や「トポロジカル絶縁体」の理論研究をリードし、次世代の情報処理技術の基盤になると期待されている。
[時事通信社]
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