「裏金」追い風で躍進=選挙後の野党連携、難航も―立民【24衆院選】
立憲民主党は、公示前勢力の98議席を大幅に上回った。自民党の派閥裏金事件を受けた「政治とカネ」の問題を徹底追及し、政権批判票の受け皿となることに成功。自民、公明両党を過半数割れに追い込んだが、野党間では野田佳彦代表の目指す「非自民連立政権」構想への温度差が否めない。今後の調整は難航も予想される。
野田氏は28日未明の記者会見で「与党の過半数割れが目標だった。達成できたのは大きな成果だ」と指摘。「少なくとも政権交代前夜という言葉は間違いなくリアリティーが出てきた」とも振り返った。
これに先立つ27日夜のフジテレビ番組では「首相指名選挙を戦うべき環境なら、首相を取りに行くのが当然だ」と強調。「政権交代こそ最大の政治改革と言った以上は、それを追求したい」と述べ、立民中心の政権樹立に意欲を示した。
連携を呼び掛ける政党については「(今月の)臨時国会で内閣不信任決議案を共同提出しているところだ」と説明。日本維新の会や共産党、国民民主党がこれに該当する。
野田氏は9月の党代表選で勝利し就任。自身の役割について、当初から「本来は自民支持だが(裏金事件に)失望した保守層の心をつかむことだ」と述べ、衆院選で取り込みを狙っていた。
前回の2021年衆院選は、共産と政権交代が実現した場合の「限定的な閣外からの協力」で合意したが、今回は距離を置いた。これも、保守・中道層を視野に「現実路線」をアピールする思惑からだ。
一方、維新や国民が選挙協力の前提としてきた政策協議を先送りしたことで、今後の連携には不透明感が漂う。
立民は当面、同じく連合の支持を受ける国民との協議を優先的に進める方針。ただ、消費税減税などを掲げる同党とは、基本政策を巡る隔たりが大きい。同党の榛葉賀津也幹事長は27日夜のTBSラジオ番組で「自民か立民か、そういう選択肢は考えていない。政策ごとに判断する」と述べ、是々非々の対応で臨む考えを示した。
立民幹部は「ここからが本当の勝負。最大限努力するが、協議は相手のあることだ」と言葉を濁した。
[時事通信社]
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