ハリス氏、目立つ質問回避=対話集会、終始トランプ氏批判―米大統領選
【ワシントン時事】ハリス米副大統領(60)は23日、大統領選で投票先を決めていない有権者との対話集会に臨んだ。移民政策などで厳しい質問を受けたが正面からの回答を避ける場面が目立ち、代わりに「ファシスト」と位置付けたトランプ前大統領(78)への批判に重点を置いた。
一大争点である不法移民の急増に関し、移民を米社会に溶け込ませるのに必要なコストを問われると、ハリス氏は「国境管理を優先させる」とちぐはぐな応答。また「当選後一つだけ法整備をできるとしたら」との問いに、「一つには絞れない」と窮した。人工妊娠中絶の権利擁護や製造業振興などの課題を挙げつつも、優先順位は付けなかった。
激戦州の東部ペンシルベニア州で開かれた集会はCNNテレビが主催し、夜の高視聴率帯に中継された。終盤戦の失速が伝えられるハリス氏には、政策や人柄を売り込む好機とみられていた。
CNNが終了後に感想を尋ねた聴衆5人のうち、ハリス氏に投票を決めたのは2人。3人は政策の違いなどを理由に、態度未定とした。トランプ氏に投票すると答えた人はいなかった。
同局コメンテーターは「(有権者説得の)決定打には至らなかった」と指摘。トランプ氏陣営は声明で「友好的な放送局でイメージ回復を図ったが大失敗だった」とやゆした。
[時事通信社]
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