万博、未来技術の体験場=宇宙、脱炭素、AIロボット―13日から来場予約
2025年大阪・関西万博では、何を見ることができ、どんな体験ができるのか―。日本国際博覧会協会や参加国によると、宇宙や脱炭素、健康・医療などさまざまな分野で最先端技術が展示される予定。人工知能(AI)を活用した人型ロボットも登場する。前売り券の購入者は13日以降、来場日時を順次ネット予約できるようになる。
◇展示「隠し球」も
まず、来場者を迎えるのは、世界最大級の木造建築となる1周約2キロの「大屋根リング」だ。屋根の上を歩いて移動することも可能で、さまざまなパビリオンや大阪湾を一望できるという。
大屋根で囲われた円の内部には海外パビリオンが立地。東側の入り口近くにある米国館は、宇宙探査を疑似体験できる展示を予定している。その隣のフランス館は「愛の賛歌」がテーマ。外観は劇場を思わせるデザインで、海洋研究など環境への配慮を呼び掛ける企画展を行う。オーストリアはウィーン少年合唱団のコンサートを開く計画だ。政府関係者は「公表されていない『隠し球』もたくさんある。乞うご期待だ」と語る。
会場中央には、8人の著名人が万博の主題「いのち輝く未来社会のデザイン」を体現するテーマ館も。例えば石黒浩・大阪大教授は、AIを搭載したアンドロイド(人型ロボット)を使い、50年後の未来社会を描く。アニメーション監督の河森正治氏は、仮想現実(VR)端末を通して自然や生物の躍動感を楽しめるシアターを設ける。
リングの外側には、企業や自治体のパビリオンも並ぶ。飯田グループホールディングスは、外観を巨大な西陣織で覆う。医療や健康分野のスタートアップ(新興企業)を集めて最先端技術を紹介する大阪府・市、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った「動く心臓モデル」を披露するパソナグループなど、医療に関する展示も目立つ。
◇温暖化対策続々と
脱炭素化などの新技術に触れることもできる。日本政府館では会場内の生ごみを利用したバイオガス発電を行うほか、地球温暖化対策の切り札として期待される藻類について紹介。水素エネルギーを使った船の運航も行われる。
イベントは幅広い世代向けに用意する。300基の噴水装置と照明が織り成す水上ショーは会期中、毎晩開催。若者に人気のアーティストが出演する音楽フェスティバル、大相撲や歌舞伎といった日本文化を味わえる催しも企画する。
[時事通信社]
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