国連軍要員が2日連続負傷=イスラエル、ヒズボラに責任転嫁
【ニューヨーク時事】イスラエル軍が国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の治安維持要員を2日連続で負傷させ、国際社会が批判を強めている。イスラエル軍は11日、「状況を調査中だ」と説明する一方、イスラム教シーア派組織ヒズボラが駐屯地付近をイスラエル攻撃に利用し「UNIFILを危険にさらしている」と述べ、ヒズボラに責任を転嫁した。
UNIFILによれば、イスラエル軍の戦車が10日、レバノン南部ナクラにあるUNIFIL本部の監視塔を砲撃。インドネシア国籍の2人が病院に搬送された。11日にも監視塔近くで爆発があり、スリランカ国籍の2人がけがをした。
スリランカ外務省は11日、声明で「強く非難する」と表明。UNIFILに要員を派遣するフランス、イタリア、スペインも共同声明で国際人道法の重大な違反に当たると指摘し、「攻撃は正当化できず、直ちに停止しなければならない」と強調した。
グテレス国連事務総長は11日、訪問先のラオスでの記者会見で「平和維持要員は保護されなくてはならない」と糾弾。日本を含む国連安全保障理事会の非常任理事国10カ国も、報道機関向け声明でUNIFILへの支持を確認した。
[時事通信社]
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