水没しても「国と認めて」=海面上昇でツバル首相―国連
【ニューヨーク時事】地球温暖化による海面上昇で水没の危機にある太平洋の島国ツバルのテオ首相は25日、将来的に国土を喪失した場合でも、国家として存在を認めるよう国際社会に訴えた。「海面上昇の脅威」をテーマに米ニューヨークで開かれた初の国連ハイレベル会合で演説した。
ツバルは九つの島・環礁から成る人口約1万人の小国で、国土の平均海抜は約2メートル。今世紀中に居住不可能になると予想されている。
テオ氏は高潮による洪水や塩害、暴風雨で「1年を通して壊滅的な打撃を受けているが、再建する高台はない」と強調。2026年の国連総会で「海面上昇がどのような状況であっても、国家としての地位が脅かされることはない」ことを確認する宣言の採択を目指すと明らかにした。
宣言には、移住を余儀なくされた人々を保護する法的枠組みの必要性も盛り込みたい考え。海面上昇は低地の島国や沿岸の大都市まで、世界で約10億人に影響を与えるとされる。
[時事通信社]
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