出直し選挙で「もう一度力を」=不信任に疑問呈する場面も―斎藤兵庫知事
兵庫県議会から不信任決議を突き付けられた斎藤元彦知事が、失職した上で出直し知事選に臨む意向を表明した。斎藤氏は26日、県庁で記者会見し「大きな混乱を招いたことに責任を感じている」とする一方、これまでの県政改革の実績を強調。「新しい県政をつくっていく大義を私は抱いている。県民の皆さまにもう一度力を与えていただきたい」と支持を訴えた。
斎藤氏は午後3時ごろ、黒いスーツとネクタイ姿で、会見場に姿を見せた。声色を変えずに淡々と自身の決断理由を説明。2021年に就任してから3年間の実績を挙げ、「改革を止めるわけにはいかない」と語った。
出直し選挙への出馬を決断したタイミングを問われると、「25日の朝だ。高校生から『辞めないでほしい』と書かれた手紙を手渡された」と明かした上で、「こんな自分でも期待してくれる人がいる。大変だと思うが頑張ってみようと覚悟を決めた」と、時折声を詰まらせながら話した。
不信任決議では、斎藤氏が「(知事の)資質を欠いていると言わざるを得ない」と指摘した。会見では「県政を3年間やる中でおごりや慢心があった」と反省の弁を述べる一方、決議に納得しているのか問われると、「知事が職を辞すべきことなのか(という思い)が根底にあるのが正直なところだ」と、疑問を呈する場面もあった。
約2時間の会見では、ほとんど表情を変えなかった。終了後、会見場にいた記者から「説明責任を果たしていないのでは」などの声が上がったが、それには答えず一礼して会見場を後にした。
[時事通信社]
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