本格和食普及へ人材養成=調理学校、英国進出
【ロンドン時事】世界的な和食ブームが続く中、東京すし和食調理専門学校(東京都世田谷区)のロンドン校が開校し、23日に本格的に講義をスタートした。在英日本大使館によると、英国で本格的な日本料理について学べる教育機関は初めてという。すしや和食の基礎を教え、日本の食文化に明るい人材を育てることで、日本料理の普及につなげたい考えだ。
「和食 日本人の伝統的な食文化」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されてから10年以上が経過し、日本料理に対して「健康に良い」と好意的な印象を持つ英国人は多い。ただ、英国では高級レストランやチェーン店に偏り、比較的手頃な価格で本場の味を提供する店は限られている。
ロンドン校は、包丁の使い方やだしの取り方をはじめとする基礎や日本の食文化を学ぶ6カ月課程に加え、テーマごとの短期コースを開設。講師の志田由彦さん(63)は、和食のさらなる普及へ「中間層の育成が重要。現地の食材で作れる和食を広めたい」と意欲を示す。
ロンドンのすし店で見習いとして働きながら、同校で学ぶカイ・ヘイターさん(23)は「(英国で珍しくない)硬水と(日本の)軟水の違いが料理にどう影響するかなど知らないことばかりで興味深かった」と驚いた表情で話した。
[時事通信社]
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