共同輸送へ実証実験=24年問題に対応―東北の企業が研究会
東北地方でスーパーを展開する小売業など15社が20日、物流関連の課題やその改善策を考える「東北物流みらい研究会」を発足させた。同日の初会合では、ドライバーの残業時間に上限規制が適用されることで、物流停滞が懸念される「2024年問題」への対応を議論。運転手の待遇改善に向けて連携していくことなどを確認した。今後は、共同輸送に向けた実証実験にも取り組む。
参加したのはイオン東北(秋田市)やヨークベニマル(福島県郡山市)など小売業12社と、ロジスティクス・ネットワーク(東京)など物流3社。他の物流関連会社にも参加を呼び掛け、持続可能な物流構築を目指す。
発足発表会でイオン東北の辻雅信社長は「地域のために一つ一つ課題を解決していけるように議論を進めていきたい」と語った。また「こうした協業でドライバーの負担軽減につなげたい」と抱負を述べた。ヨークベニマルの大高耕一路社長は発表会後に取材に応じ、「小売りが連携することが、これからの物流問題への第一歩ではないか」と指摘した。
野村総合研究所が昨年1月に発表した試算によると、24年問題に伴うドライバー不足などにより、30年に東北地方では41%の荷物が運べなくなる恐れがあるという。
[時事通信社]
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