七回までパーフェクトの快投=新人武内、平常心で初完封―プロ野球・西武
七回まで一人も走者を出さなかった。新人では史上初の完全試合を期待するファンがざわめく。緊迫した空気にも、西武の武内は「いつかは打たれる」と気にしなかった。八回にロッテ先頭のソトに初安打を浴び、スタンドからはため息。それでも左腕の心は乱れなかった。
初めて三塁に走者を背負った九回は「気持ちが盛り上がった」。野球人生で大切にしてきたのは「ピンチを楽しむ」という心。最後は代打角中を一ゴロに仕留め、プロ初完封を果たした。
打者の手元で小さく曲がるツーシームが武器。この日も有効だったが、本人に言わせれば「いつも通り」。それよりも自信になったのは、終盤でも落ちなかった球威で「今までにない良さだった」。最後の116球目がこの試合で最速の148キロ。速球が切れているから、変化球も生きた。
九回を投げ切ったのも初めてで「引き出しが増えたかな」。8月3日以来の白星で8勝目。厳しい夏を乗り越え、新人王獲得へ大きくアピールした。
[時事通信社]
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