昆虫への関心、幼少期から=論文共同執筆、国際会議も参加―悠仁さま
18歳の誕生日を迎え、成年となった秋篠宮家の長男悠仁さまは、幼少の頃から昆虫に関心を持たれてきた。お住まいがある赤坂御用地や皇居に生息するトンボを調査し、成果を論文にまとめ、研究者として国際会議にも参加。共同研究者は悠仁さまの印象を「きっちり記録に残そうと考えられている」と話す。
論文は「赤坂御用地のトンボ相―多様な環境と人の手による維持管理―」で、2012~22年に赤坂御用地で確認された8科38種(後に2種を追加で確認)のトンボを、悠仁さま自身も撮影した写真を交えて紹介。うち2種は絶滅危険性が極めて高い「絶滅危惧IA類」に分類されるトンボだったと報告し、23年11月に国立科学博物館の研究報告に収録された。
執筆を指導した科博の清拓哉研究主幹(44)は22年4月、初めて会った悠仁さまからパソコンでトンボの写真を見せられた。「質と量、共に申し分ない」と驚き、論文化を提案。悠仁さまはトンボを採取した場所や日付などのデータを残しており、論文に採用できたという。
悠仁さまは、科博が21年から行っている皇居の生物調査にも参加。清さんら研究者と共にトンボの生態を調べ、成果をまとめたポスターを今年8月に京都市で開かれた国際昆虫学会議で公表した。
清さんによると、悠仁さまは木に隠れたり高い所を飛んだりしているトンボを、長い網を一生懸命振って捕獲。夕方になって清さんらがへたり込む中、「あちらの池の方がトンボが面白そうだから見てきます」と言って、トンボが多く飛んでいそうな所へ走って行くこともあった。
「元気で体力が有り余っていらっしゃる様子」と笑顔で話す清さんは、「今後もいろいろな学問分野に、広く関心を持っていただけたら」とエールを送る。
[時事通信社]
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