日清食品に警告=カップ麺価格、拘束の恐れ―公取委
日清食品(大阪市)が、小売業者に対し「カップヌードル」などカップ麺の販売価格を引き上げるよう求めていたとして、公正取引委員会は22日、独禁法違反(再販売価格の拘束)の恐れがあると警告した。
警告対象となった商品は、カップヌードルのレギュラーやカレー、シーフード、「日清のどん兵衛きつねうどん」、「日清焼そばU.F.O.」の5品目。
公取委によると、日清食品は原材料価格や燃料費の高騰を受け、2022年6月と23年6月、カップ麺などの希望小売価格の値上げを実施。小売業者に対しても販売価格の値上げを要求していた。その際、「他の店も値段を上げる予定だ」などと伝えて促していた。日清食品は、実際に小売業者が値上げを求めた価格で販売しているか、値札やレシートで確認していた。
また、小売業者が行う特売日の販売価格についても、商品ごとに下限を決定。下限を守ることを条件に、日清食品が卸値の一部を負担していた。小売業者は特売をするため、日清食品の要求に従わざるを得なかったとみられる。
公取委はこうした一連の行為により、消費者が安く販売する店を選ぶことができず、本来よりも高い値段で購入せざるを得なくなったと判断した。
日清食品は「今回の警告を重く受け止め、法令順守の体制をより強固なものにするべく改善に取り組んでいく」とするコメントを出した。
[時事通信社]
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