無所属ケネディ氏が正念場=ハリス氏に支持奪われ―米大統領選
【ワシントン時事】11月の米大統領選に無所属で出馬している「第3の候補」ロバート・ケネディ・ジュニア氏が、正念場を迎えている。民主党候補がバイデン大統領からハリス副大統領に代わったことで、選挙戦略に狂いが生じているようだ。
ケネディ氏は故ケネディ大統領のおい。高い知名度を武器に、当初はバイデン氏と共和党のトランプ前大統領の双方に批判的な人々に支持を広げ、両者の票を奪って選挙結果を左右する存在と見られていた。しかし、新たに登場したハリス氏に支持層の一部を奪われている。
調査会社ピュー・リサーチ・センターによると、7月のバイデン氏撤退前に実施した世論調査の支持率は、バイデン氏の40%、トランプ氏の44%に対し、ケネディ氏は15%を確保していた。ところが、今月14日に公表された8月の調査結果では、ハリス氏の46%、トランプ氏の45%に対し、ケネディ氏は7%に半減した。
ワシントン・ポスト紙やニューヨーク・タイムズ紙などは14日、ケネディ氏の陣営関係者の話として、同氏がハリス氏との直接会談を希望したが、実現しなかったと報道。次期政権でのポストと引き換えにハリス氏支持を打ち出し、選挙戦から撤退する構えだったという。ケネディ氏はX(旧ツイッター)に「ハリス氏を支持する計画はない。倒す計画がある」と投稿し、報道を否定している。
報道の2日前には東部ニューヨーク州の地裁が、ケネディ氏の届け出た住所に居住実態がないとして、同州での出馬資格を認めない判決を下した。支持離れに司法判断が重なり、同氏の苦境を浮き彫りにした形だ。
[時事通信社]
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