タイ新首相にペートンタン氏=タクシン氏次女、下院で選出
【バンコク時事】タイの下院(現議員493人)は16日、セター前首相の失職を受けた首相選出投票を行い、最大与党・タイ貢献党のペートンタン党首(37)を新首相に選出した。ペートンタン氏はタクシン元首相の次女で、連立政権の統一候補として過半数を大きく上回る319票を獲得した。
ペートンタン氏はタイ首相として歴代最年少。女性首相はタクシン氏の妹インラック氏に続き2人目だ。
ペートンタン氏は記者会見を開き、「国のために何かをする時が来たと思い決心した。最善を尽くす」と強調。タイには5000社以上の日系企業が進出しており、同氏は会見後の時事通信の取材に対し、「(タイと日系企業の)さらなる関係(強化)のために(日本側と)話すことを楽しみにしている」と語った。
貢献党のセター氏は14日、憲法裁判所の判決で失職。過去に有罪判決を受けた人物を閣僚に任命したことが「倫理違反」と判断された。
失職判決の背景には、貢献党の実質的なオーナーで軍に批判的なタクシン氏と、軍を支持する与党内保守派との対立があった。保守派は憲法裁に影響力を持つ。連立は維持されたが、ペートンタン政権でも緊張関係は続くとみられる。
[時事通信社]
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