熱戦の舞台で締めくくり=選手の輝き「魔法のよう」〔五輪〕
セーヌ川の船上パレードで優雅に幕を開けたパリ五輪。17日間の熱戦の締めくくりとなる閉会式は、前日に女子やり投げの北口榛花(JAL)が金メダルを射止めるなど、陸上競技が大いに大会を盛り上げた会場のフランス競技場で行われた。200を超える国・地域の旗手たちに続き、各選手団が入場した。
海外開催の五輪で最多を更新する金メダル20個を獲得した日本選手たちは一様に笑顔。スマートフォンを手に撮影したり、五輪マークの眼鏡を掛けたりして、祭りのような時間を楽しんだ。飛び込みで日本勢初のメダルとなる銀を獲得した男子の玉井陸斗(JSS宝塚)は他チームの選手に声を掛けられ、「自撮り」に応じる場面もあった。
大会理念の一つが「ジェンダー平等」で、選手数は史上初めて男女同数に。団体球技などの決勝は女子を後に行うケースも多かった。マラソンは男子が10日、女子は11日に実施され、閉会式では五輪記録を塗り替えて金メダルに輝いたシファン・ハッサン(オランダ)らがメダルを授与された。
約7万5000人の大観衆の前で、大会組織委員会のエスタンゲ会長は選手たちに熱意を持って語り掛けた。「皆さんが輝くことは分かっていたが、それ以上に魔法のようだった。あなたたちは幸せを与えてくれ、世界はそれを望んでいた」。コロナ禍が明けて久々に観客の熱気が戻った五輪は、惜しまれながら閉幕した。 (時事)
[時事通信社]
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