米欧6カ国大使、平和式典欠席へ=イスラエル不招待に変更なし―市長「政治的理由でない」・長崎
長崎市は8日、日本を除く先進7カ国(G7)の米欧6カ国の駐日大使が長崎原爆の日(9日)の平和祈念式典に参列しないと明らかにした。6カ国は、長崎市がパレスチナ自治区ガザで戦闘を続けるイスラエルを式典に招待しないことに懸念を表明していた。鈴木史朗市長は「(決定は)政治的な理由ではない」と説明。「判断に変更はない」と強調した。
記者団の取材に対して市長は「平穏かつ厳粛な雰囲気のもとで円滑に式典を実施したい。妨害によって影響を受けてはいけない」と話した。
市は6月、2022年から招待していないロシアとベラルーシに関し、ウクライナ侵攻の状況を踏まえ、今年も招待しないと発表。中東情勢が緊迫する中、イスラエルについては7月31日に招待しない方針を発表していた。
市長はその後、日本を除くG7各国と欧州連合(EU)の駐日大使やその代理に口頭で説明したが、十分な理解を得られなかったという。「引き続き機会を捉えて粘り強く説明し、理解を求めたい」と語った。
併せて市長は、日本を除くG7各国とEUの駐日大使らから書簡を受け取ったことも明らかにした。書簡は7月19日付で、イスラエルを式典に招待しないことに「共通の懸念」を表明していた。
さらに書簡は「イスラエルをロシアやベラルーシと同等に扱うことになり、誤解を招きかねない」と指摘。イスラエルも招待するよう求め、除外する場合は大使ら「高官の式典への出席は難しい」と主張した。
[時事通信社]
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