日本、厳しい現実=新ルールに対応できず―アーティスティックスイミング〔五輪〕
チームの日本に厳しい現実が待っていた。2大会連続でメダルならず。中島ヘッドコーチは沈んだ声で「悔しい」。順位も2種目終了時点より一つ落として5位にとどまり、表彰台まで約20点足りなかった。
最後の演技だったアクロバティックルーティン(AR)では、逆転が難しかった。日本が提出した演技構成の難度は全体6番目。この時点で上位国の「失敗待ち」になった。
フリールーティン(FR)終了時の総合成績トップ3は、ARを終えても変動がなかった。結果的に大勢も決まっていた。
東京五輪後、演技全体を100点満点で評価する従来の採点方式が一変。一つ一つの技が点数化され、難度を上げるほど高得点になる加算方式になった。
これまでの日本は基礎と表現力を磨き、世界に対抗してきた。しかし、高難度の技を詰め込めば青天井のような点数が出る新ルールでは、パワーやスピード、スタミナといった身体能力の高さが物を言うようになった。その変化に対応し切れなかった。
予選から決勝の間に修正ができた世界選手権ではメダルを量産した実績があっても、五輪では通用しない。勝負の厳しさを痛いほど味わった。 (時事)
[時事通信社]
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