人一倍の練習、高校で開花=メダルならず―レスリング・曽我部選手〔五輪〕
レスリング男子グレコローマン67キロ級の曽我部京太郎選手(23)=ALSOK。小中時代は振るわなかったが、恩師にハッパを掛けられ高校時代に実力が開花した。人一倍の練習量でパリへの階段を駆け上ったが、1回戦負けを喫し、メダルには届かなかった。
曽我部選手は小学3年から本格的に競技を始めた。地元、愛媛県今治市のレスリングクラブなどで指導した越智雅史さん(51)は「小さい頃は勝つことよりもレスリングを好きになってほしかった」と振り返る。試合で負けても「中学、高校で頑張ればいい」と慰めた。
こつこつ練習に励んだ曽我部選手。結果が出ない日々が続いたが、中3の時に一つの目標ができた。翌年に控えた地元開催の愛媛国体での優勝だ。
優勝するには二つ年上の高3選手にも勝たなければならない。越智さんは年齢差を念頭に「700日分、余分に練習しよう」とハッパを掛けた。朝練、居残りは当たり前。曽我部選手は試合の後も練習し、家ではウエートトレーニングやロープ登りなどで体幹を鍛えた。
特訓は実を結び、目標を達成。全国高校生グレコ選手権も制す。日体大進学後も国内外の大会で優勝を重ね、今年春、アジア予選を勝ち抜き、パリの切符を手にした。初めて挑んだ五輪だったが、壁は高かった。
[時事通信社]
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