ピッチに立ち続けた主将=熊谷、今後の代表は未定―サッカー女子〔五輪〕
終わりを告げる笛が鳴り、ピッチになでしこの選手たちが倒れ込んだ。熊谷は一瞬うずくまったが、すぐに立ち上がり、周囲に声を掛けて回った。「自分たちの全てを出して戦った結果。仲間たちに感謝したいし、みんなとだからここまで来られた。成長はすごくうれしい」。すがすがしく振り返った。
1次リーグ初戦のスペイン戦で清水が負傷し、離脱。その後もけが人や体調不良者が代わる代わる発生する苦しい状況で、4試合にフル出場したのはGK山下を除けば熊谷だけ。守備の要は頼もしかった。
2011年のワールドカップ(W杯)初優勝を経験し、澤穂希や宮間あやの背中を見てキャプテンシーを学んだ。「意見がある人が、意見を言える環境づくりは意識してきた」。若手も着実に代表入りしてきたここ数年間、時に厳しく振る舞い、風通しのいいチームをつくってきた。
ロンドン、東京に続いて3度目の五輪。「悔いのない、とは言いたくないが、悔いなくやり切れた」と心情を表した。次の大きな大会は3年後のW杯。「正直、今は何とも言えない」。一つの節目を迎え、今後の代表についてそう語った。 (時事)
[時事通信社]
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