「燃え尽き」からの復活経験=遅咲きアタッカー、初の五輪―バレーボール・井上選手〔五輪〕
バレーボール女子の井上愛里沙選手(29)は中学卒業後、いったんコートを離れた時期がある。「もう一度やりたい」。およそ1年のブランクを経て舞い戻ったアタッカーは、パリ五輪で初めて代表の座をつかんだ。
京都府舞鶴市出身。中学時代は岡山県にバレー留学し、全国でも名を知られるアタッカーとして活躍した。だが、中学3年間で燃え尽き、バレー熱は冷める。卒業後は地元に戻り、強豪とは言えなかった西舞鶴高校(同市)に通った。同校の入試で「バスケットボールを頑張りたい」と発言するほど冷めていたという。
後に井上選手を指導することになる霜尾季挑教諭(35)が同校に着任したのは、井上選手が2年生になった春。霜尾教諭はバレー経験者で、同校のバレー部顧問になった。井上選手の名前を耳にしており、着任時、「なぜこれだけのポテンシャルがある子が、この学校にいるのか」と疑問に思ったという。
「もう一度やりたいです」。井上選手は、その年の5月、バレー部の門をたたいた。本気になったのは、中学以来。ブランクはあったが、復活後、最初に打ったスパイクはコートに突き刺さり、弾んだボールが体育館の天井まで飛んだ。霜尾教諭はあまりの逸材ぶりに「笑いが止まらなかった」と話す。
井上選手はコートでの感覚を取り戻していくにつれ、試合でリードされてもムードを明るく変えることができる存在に成長。チームの戦績も上がり、地区大会を勝ち抜けなかった同校は京都府3位になった。
霜尾教諭は井上選手について、「本人は『やらされるバレー』が嫌い。自分で答えを持っていた」と語る。井上選手は高校を卒業する際、「(大学でも)明るいチームにしてきます」と言って巣立ったという。
[時事通信社]
最新動画
最新ニュース
-
中古車販売2社に立ち入り=保険金不正の疑い―金融庁
-
自民、議席維持は困難=立民に勢い、維新伸び悩み―比例代表の情勢【24衆院選】
-
男子監督候補を選任=女子は先送り―バレーボール
-
都道府県別情勢=九州(3)【24衆院選】
-
都道府県別情勢=九州(2)【24衆院選】
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕